新城 和博

編集者。
那覇出身。沖縄の出版社「ボーダーインク」で数多くの出版物に携わる。ライターとして沖縄にまつわるあれこれをコ
ラム、エッセイとして発表。著書に『ぼくの沖縄<復帰後>史プラス』『ぼくの〈那覇まち〉放浪記』など

糸数貴子さんはもっとも信頼している友人のひとりです。もともとは、妻のマタニティー仲間というか、おなじころに初めての子育てが始まるということで、家族ぐるみのつきあいをしていました。そしておもしろい文章を書くよという妻のすすめで、ぼくが編集をしていた雑誌にエッセイの連載もしてもらいました。
普通の暮らしのなかで感じていた、親子のこと、夫婦のこと、子どものこと、そして基地問題など沖縄社会のあれこれを、表裏のないユーモアあふれる筆致で書かれた爆笑エッセイは、その後『糸数家の人びと』という本になりました。ジェンダー問題や、夫婦別姓、性教育、子どもの安全を守ることなど、日々暮らしていくうえで必要な視点を、たくさんの仲間と、真剣に、そしてユーモアをもって語り合うことは、風通しの良い社会を作るためにとても大事なこと。それをいろんな仕事や社会活動を通して、さりげなく続けてきた糸数貴子さんの姿にはずっと共感していたし、実は勇気づけられてもいました。女性議員が増えるということは、私たちの社会がよりよく変わるという指針のひとつです。まずは私たちの住む那覇から、糸数貴子さんを応援することで実現していけたら、こんなにおもしろいことはないと思います。

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